「NOMORE無断生成AI」が発足し、26人の声優が参加した動画が公開されました。声優たちが自らの声が無断で使用されている現状を訴えています。
Xでもトレンドに上がりましたが、いったい何があったのでしょうか?
「NOMORE無断生成AI」キャンペーンとは
引用:x.com
AI技術の進化は目覚ましく、特に生成AIの分野では、音声合成技術が飛躍的に進化しています。
これにより、声優の声を無断で生成することが可能になり、特定の声優の声を学習し、その声を用いて新たなコンテンツを生成することができるため、SNS上で無断に生成された音声や動画が無許可での商業利用されています。
声優たちは、自らの声が商売道具であり、自分たちの声が無断で使用されることに対して、深い不安と怒りを抱いており、特に商業利用に関しては許可が必要であると主張しています。
このような状況を受けて、26名の声優たちは「NOMORE無断生成AI」キャンペーンを立ち上げ、無断生成AIに対する啓発活動を開始しました。
池水通洋、上田燿司、甲斐田裕子、梶裕貴、片岡富枝、かないみか、くじら、阪口周平、坂本千夏、咲野俊介、佐々木優子、島田敏、嶋村侑、新垣樽助、関俊彦、竹内良太、東地宏樹、中尾隆聖、中田譲治、浪川大輔、朴璐美、深見梨加、福山潤、宝亀克寿、宮本充、山寺宏一
このキャンペーンは、声優たちが自らの声の権利を守るために声を上げ、無断利用の問題を広く周知することを目的としています。
声優たちの主張
中尾隆聖さんをはじめとする声優たちは、「私たちの声は商売道具であり、人生そのものです」と語り、無断利用の深刻さを訴えています。
さらに、「傷つけ合う言動の応酬ではなく、平和的な認識のすり合わせのための議論を有識者も交えて行い、文化的なルール作りをしていきましょう」と呼びかけています。
山寺宏一さん
「商業利用というのはもってのほか」と述べ、無断で生成された音声が商業的に流通することの危険性を訴えました。
法的な問題点
現行の著作権法では、声そのものには著作権が認められていません。
したがって、声優たちは自らの声が無断で使用されることに対して法的手段を講じることが難しい状況に置かれています。
今回の出来事は、AIによる音声生成技術の進展に関する、著作権に新たな課題を生み出したと言えるでしょう。
今後の対策
「NOMORE無断生成AI」は今後も活動を続ける意向を示しており、このような動きは、声優業界だけでなく、一般ユーザーからも注目されており、権利保護の重要性が再認識されています。